非等温クロマトグラフィーによる多成分ガスの濃縮分離

概要

非等温クロマトグラフィーは,ガス中の複数成分を連続的に分離ができる新しいプロセスである.本プロセスは,温度分布を形成し,それをカラム軸方向に移動することで,温度スイング吸着プロセスの吸脱着の繰返し操作を一つのカラムで連続的に行うのが特徴である.すなわち,温度スイングプロセスとガスクロマトグラフィーを組合せたプロセスになっている.本研究は提案したプロセスの実験室規模の分離装置を作製し,窒素ガス中に含まれる微量のエチレンと二酸化炭素の濃縮分離を行う実験を行い,その有用性を示している.さらに,本プロセスの分離特性を表現するモデルを構築して,シミュレーションを行っている.このシミュレーションは実験結果と良く一致し,分離特性を表現するモデル化ができた.

収録
化学工学論文集